大判例

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東京地方裁判所 昭和52年(モ)1624号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

一債務者は、原決定後にその本案訴訟において債権者敗訴の判決があつたことを、本件異議訴訟における異議事由として抗弁2において主張しているので、まずこの点の当否について判断する。

一般に、保全処分取消訴訟の管轄裁判所は、被保全権利の不存在を理由とする債権者敗訴の本案判決があり、かつその判決が上級審で取消されるおそれがないと認められる場合には、その判決の確定前であつても、被保全権利の存在する蓋然性を否定する新たな事情が生じたものとして、自由心証に基づき事情変更を認定することができると解すべきところ、保全処分異議訴訟が現に係属しているときは、異議訴訟の管轄裁判所は、右事情変更の事由を保全処分決定の存続を争う不服事由の一つとして債務者に主張させることも妨げないと解される。そしてこの場合、同主張は抗弁の提出にとどまるものであるから、民事訴訟法七五六条、七四七条二項、七六二条但書の適用はないと解すべきである。<中略>

被保全権利の存在を否定した本件本案判決は本件疎明資料に照らしても十分にこれを首肯することができ、本件本案判決に対して控訴がなされている事実については当事者間に争いはないものの、なお上級審で同判決が取消されるおそれはないものと判断されるので、原決定については事情の変更があつたものと認められる。

(寶金敏明)

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